
初めまして!新大阪 カフェ&ビアテラス カリフォルニアカフェ 代表 直林浩正です。
カフェを開業する時には時期や準備の有無などの要因がその後のカフェの成長に大きく影響します。
カフェを開業して約1年間で半数近くは「廃業」するといわれている現在、カフェの拡大を目指す前に、まずは存続していくことが重要です。
私自身、以前パン屋を開業して3ヵ月で閉店した経験がある失敗者の1人です。
だから、皆さんに失敗しない方法をお伝えします。
カフェ経営で失敗する人の共通点を知っておくことで失敗から避けられる可能性は高まります。
そこで今回は、カフェ経営に失敗している人の共通点をまとめてみました。
カフェ開業を考えている人は、自分に当てはまらないかチェックしてください。
目次
1、店舗周辺の飲食需要を読み間違えて出店し、予想通りの集客ができない。
カフェの物件探しをしていると「これだ!!」と思うテナントはないものと実感します。
当然良い物件は誰かが借りていますし手放さないでしょう。
空いているテナントはやはり何かがあるんですよね。
しかし、物件探しはやらなくてはいけません。
不動産屋さんはいろいろな物件を出してきますが自分が欲しい物件は出てこない。
物件探しに疲れてきて不動産屋さんがこの物件いいですよなんて言うもんだから、そして早く自分のカフェを持ちたいもんだから少し妥協してテナントを契約してしまう。
このパターンたぶんすごく多いと思います。
ほんと物件ってないものですし。
少しぐらい妥協してこの物件でいいか、なんて思う気持ちもわかります。
しかし立地が悪かったら集客はまずできません。
以前私はある飲食店経営者に聞いたことがあります。
「飲食店は1に立地、2に立地、3に立地!。」すべて立地なんですよね。
「人通りが少なくてお客様が来ません。」なんて言わないように借りたいテナント周辺のリサーチは時間をかけて行いましょう。
リサーチの方法ですが、まず商圏を設定します。
自分のお店のターゲットや利用動機などから、商圏範囲をしっかりと見極めることが重要です。商圏を設定したら、商圏内にある競合店をいくつかピックアップしてみましょう。
競合店は、「業態」が似ているもの、「利用動機」が似ているものを選びます。
リサーチは、客単価や客層、集客状況などのデータを収集すると良いでしょう。
また、競合店のリサーチだけでなく、商圏内の「通行の流れ」を確認することも大切です。
徒歩圏内であれば路地裏まで、車移動であれば様々な方向からお店に向かってみるなど、実際に徒歩や車で移動しながら調査することをお勧めします。
同じ商圏内においても通行量の多い道とそうでない道が明確になり、より正確な商圏の見極めができるようになるからです。
地図をプリントアウトするなどして、商圏と競合店を細かく調査していきましょう。
ちなみに、私も物件選びには半年はかかりました。
数十件の物件を内覧しましたがなかなか見つからず、しかし物件だけは妥協しないという思いがありましたので焦らずゆっくりと探すというスタンスでいました。
そしてある時不動産屋さんから電話があり空き物件情報があるということで物件の内覧を済ませた後、「実はこの物件に興味がある方が数件ありますので、ビルオーナー様が出店予定のお店の資料をみたい」という話になり(下の写真)カリフォルニアカフェの資料【コンセプト、店舗イメージなど】を提出しました。
そして、ビルオーナー様に当店の出店の契約いただく形になりました。
当店の物件取得は少し他とは違う形ですが、良い物件にはこのようにビルオーナー様との話し合いもあるかもしれません。
皆様、良い物件との出会いはめぐりあわせだと思います、焦らずゆっくり決めてください。
2、店舗規模、店舗設計の失敗。
テナントの家賃は立地場所に応じて変わります。
もちろん人通りが少ないところは家賃が安くて広いでしょう。
広いほうがたくさん集客もできるし売り上げも上がる理想の経営計画が立てることができると考えると思いますが、広いテナントを借りるということはホールを任せるスタッフが必要となります。
売上がなくても人件費は発生します。
開業時に運転資金がある法人ならば問題ないと思いますが個人での経営ならば広いテナントはお勧めできません。
カフェ開業当初は知り合いがたくさん来てくれるでしょう。
ただし知り合いが来てくれるのはオープンから数日間と思っていいでしょう。
その後はシーンと静かな時間が流れます。
オープンからたくさんのお客様が来てくれるのはスターバックスやコメダ珈琲、ブルーボトルコーヒーのような有名店だけです。
個人店の場合お客様がついてくるのはオープンから数ヵ月かかると思っていてください。
運転資金は最低でも6ヵ月分は確保してからの開業が理想的だと思います。
カフェの経営は利益が出るまで時間がかかりますので自分が出来る範囲でのお店探しをしてください。
3、経営の知識不足による失敗。
カフェ経営もれっきとした店舗経営ですので、憧れだけでやっていけるわけがありません。
「経営の基本を勉強せずにカフェ経営に手を出して失敗した」というパターンは、甘い考えでカフェを開く人に最も多いパターンです。
私も「経営の知識不足による失敗。」をした一人です。
はじめての店舗経営は「パン屋さんの居抜きを100万円でやらない?」というお誘いから始まりましたが、全く経営の知識がないまま始めたパン屋経営でしたから3か月で廃業しました。
それから経営戦略、マーケティングについてとことん勉強し始めました。
今も店舗経営については勉強中です。
さて本題ですが。
3-1.「開業時の資金不足」による失敗。
物件の契約時やお店のリフォーム、設備や家具の購入といった開業時にかかる費用のことを「初期費用(イニシャルコスト)」と言います。
一方、開業後にかかる物件の家賃や光熱費、仕入れ代、人件費などは「運営費用(ランニングコスト)」と呼ばれます。
開業のための初期費用に資金を使い果たしてしまい、運営費用が捻出できず廃業というパターンは知識不足の人が特に陥りやすいケースです。
家賃や従業員の人件費が月々の売上でまかなえると甘く見積もっていると、自分の手元に入るお金はおろか、月々の支払いも滞って廃業を余儀なくされてしまうでしょう。
開業前に、ランニングコストの支払いも含めた売上目標をしっかり立て、その目標に到達するためのメニュー設定や業務の効率化を考える必要があります。
3-2.「メニューの価格を安くしすぎ。」による失敗。
周辺の競合に負けたくない、お客様に来てもらいたい喜んでもらおうと破格の価格設定にしたところ採算が取れなくなったり、開業してみてメニューが安すぎることに気づいて値上げした結果、客足が遠ざかってしまったりするケースもあります。
飲食店経営において原価率の設定は非常に重要です。
飲食店における「原価」とは、そのメニューを作るためにかかる材料費のことです。
メニューの価格に対する原価の割合は「原価率」と呼ばれ、メニューの価格を安くしすぎると、原価率が高くなり採算が取れなくなってしまいます。
原価をどのように下げるか、その方法は仕入れ方法です。
オーナーがこだわっていて産地は地元の物でやっていきたいというならば地元の新鮮野菜を購入するしかないですが原価率を下げたいと思うならばスーパーなどで安い食材を仕入れるようにしてください。
料理方法で次第でおいしいものは作れますし、原価率の高い料理はレストランに任せて私たちの経営するカフェはどれだけ原価率の低い料理でお客様に満足していただくかが経営です。
料理の原価率は20~25%が理想的です。
安い価格のメニューは確かにお客様に喜んでもらえますが、商売である以上、採算が取れなければ経営は続けられません。
また、一度決めた料金を後から値上げすると、客足を遠ざける大きな原因となりかねません。
売上目標をしっかり立て、安易な安売りは絶対に避けましょう。
4、間違った販売促進をすること、そして販促しないこと。
カフェを開業した月は友達や知り合いからの来店によってそこそこ売り上げが立つ場合はあるでしょう、しかしそれは初めだけです。その後は。。。
「私のお店はおしゃれだし、料理もおいしい、インスタ映えする~。」なんて言っていてもお客様は来ません。
なぜ、お客様が来ないのか、認知されていないからです。
知っているのはあなたの知り合いだけであって商圏の人たちはまだあなたのお店に気付いていません。
そのためには宣伝しなければいけないのです。
「お店を開いたらどんどんお客様がやってきて入り口の椅子に並んで待ってくれる♪」このような夢のような話はないと思ってください。
あなたの商圏の人たちに気付いてもらうのには半年から1年はかかると思っていいでしょう、それまでは頑張って宣伝するのです。
宣伝って何なんの?
チラシやショップカードを配布したり、インターネットを使ったGoogleマイビジネスやSNSなどのWEB宣伝です。
そして、間違った販促の代表的なものはホームページです。
えっ?ホームページって必要なものじゃないのって思う方も多いでしょう。
必要なものかもしれません、ホームページがないお店は信用がないとかいう人もいるかもしれませんが
カフェにホームページが必要どうかです??
ホームページには制作料、月額管理料いろいろなお金がかかります。
ホームページじゃなくても無料や低料金のWEBツールはたくさんあります。
いろいろなホームページ制作会社から営業の電話がかかってくると思いますが一度考えてから行動してくださいね。
5、間違った人材採用を行う。
経営者となって頭を抱える「採用」の問題。
カフェの募集は飲食店の中でも人が集まりやすい業態と言われていますが、しかし時給が安いためなのかなかなか応募の連絡が来ないのが現実だと思います。
その少ない応募連絡の中から良い人材選びを行わなければいけません。
どのようにして「良い人材」を採用すればいいのか。実際に「良い人材」を見極める質問とは?
5-1.過去の事を質問する。
とくに「進学」、「就職」、「転職」といった人生の転機において、どういう選択をしたか、なぜそういった選択をしたのか、またそれをどういう風にとらえているかということは、その人の人となりを見極める上で重要なポイントになります。
5-2.相手が言いたいことを根気強く聞く。
面接を受ける人の中には結論から話せず、だらだらと話してしまう人もいます。
そういう人には「つまり○○ですよね?」と言ってしまいたくなりますが、面接をするときは聞くことを第一として、相手の話に無理に結論づけたり遮ったりしないようにします。
5-3.悪いところばかりに着目しない。
悪いところがひとつ目についてしまうと、悪いところばかり目がいき、粗探しをするような質問が増えてしまいがちです。
採用するために面接をしているのであって、不採用にするために面接をしているわけではありません。
悪いところを突き詰めるのではなく、いいところを聞き出すような質問を心がけましょう。
5-4.曖昧な点はできるだけ具体的に聞く。
面接官の「なぜ」に曖昧な返事が返ってきた時には、できるだけ具体的に掘り下げるようにしましょう。
自分の言いたいことが上手に言葉にならず、曖昧な返答になっていることもあるので、具体的に掘り下げることで応募者が伝えたいことを正確に聞き出せるでしょう。
近年話題になっているのが「圧迫面接」というものです。
面接する側が少し高圧的な態度を取り、それに対して相手がどう対処するのかを見極める目的がありますが、店舗の面接においてはおすすめできません。
その理由として、その面接が採用につながればよいですが、採用しなかった場合。
SNSでつぶやいてしまう、という例が多いのです。
その”圧迫”が理不尽であればあるほど、SNSでの拡散は容易に想像でき、個人経営のお店や会社などは取返しのつかない信用損失にもなりかねません。気を付けましょう。
6、気軽に集まった仲間と起業
カフェ経営には少ないパターンかもしれませんが「飲食店経営」には多い話なので挙げておきます。
お店を開業をするとなった場合、たいていの場合、複数人の仲間と動くことになると思います。
仲間を集めるときに、事業内容に強い興味関心があり、スキルを持った頼りがいのある人が集まればよいのですが、使い勝手の良い後輩や会社を辞めて何か新しいことしたいといつも言っている友人などとスタートしてしまうのはとても危険です。
「仲間がいれば問題が起こった時でもみんなで解決できる」という思い込みが大きな失敗につながります。
気軽にスタートできるような仲間と始めてしまうと、上手くいっているときは良いですが、上手くいかなくなった時に話し合って解決するどころか責任のなすり合いにもなりかねません。
7、自覚が足りない
「オーナーになる」ことに憧れがあったり、小さいころからの夢だった人もいます。
しかし実際はカフェを開業してもすぐに輝かしい未来が待っているわけではありません。
お店の経営が軌道に乗るまでは、土日、ゴールデンウイーク、お盆、年末年始もなく全力投球するくらいの気持ちで頑張らなければいけません。
大好きな旅行、野球観戦、ハイキングをする暇さえないものと思っておく必要があります。
それらを捨てて、仕事に捧げる覚悟がありますか?
8、憧れの起業家を模倣する
カフェ開業のきっかけがビジネスで成功した起業家への憧れや流行だった場合、「それならば自分でもできるのではないか」「儲かるのではないか」という錯覚を抱いてしまうことがあります。
もちろん彼らが成功したタイミングとは違いますし、競合の数なども違ってきます。
同じような憧れを抱き、カフェ開業に挑戦している人もいるでしょう。
このように、市場調査も正確に行わずに成功者の模倣する形で開業してしまうと失敗につながりやすいです。
まとめ
上記に述べた「8つの失敗」はすべて私が経験した失敗です。この失敗を経験できたことで今日があります。
仕事上の失敗は誰でも経験します。その失敗は何が原因なのかしっかり勉強することが大事です。
失敗をすることによって気付くこともたくさんありますが、経験しなくて済むならば経験しないほうがよいと思いますので
開業前にこのような失敗があると理解して経営をしてください。
経営は一つ一つ積み上げていくものですコツコツ経営を行っていれば理想は現実化します。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。