40代でカフェを開業したオーナーの店づくりと考え方

初めまして!!新大阪 カフェ&ビアテラス カリフォルニアカフェ 代表 直林浩正です。

今回は世代別のカフェオーナー開業スタイルとして40代でカフェを開業した2店舗をご紹介します。

オーナーたちはなぜカフェを開業し、現在はどんな店づくり、メニュー作り、ファン作りに取り組んでいるのか。

飲食店の経験が浅いオーナー、お菓子教室の助手・ベーカリーショップでの経験を生かしたオーナーなど様々な開業パターンがあります。

カフェ開業を考えている皆様にはとても参考になる内容となっておりますので最後までゆっくりと読んでください。


40代で「カフェ開業」を考えている皆様、朗報です!!!

「実は私、直林のカフェ開業は40代です」

って言っても説得力ないのですが。。。

40代で開業するということは、きっと「カフェで生きていく」と覚悟を決めた方だと思います。

そうじゃないよ、というのなら少しきつい言い方しますが。すいません。

開業はあきらめたほうが良いと思います。

40代で開業して「ダメだったら再就職したらいいや」なんて思っているくらいならば今の仕事を続けていた方がいいと思いますし、再就職はかなりハードルが高くてお勧めできません。

40代で開業を考えてる皆さんはある程度の社会経験もありますし、ビジネス感覚もありますので憧れだけでカフェ開業を考えているのではないと思っています。

だから「カフェ開業」を考えているのならば

とことん勉強してください。

なんとなく今の仕事がいやで、カフェオーナーに憧れてやってみたいというのは

年齢が若ければよいのですが、40代は若くはないですよ。

私は30代でパン屋さんを開業して3ヵ月で廃業、経営をなめまくっていた私です。(失敗して当然です)

その日からとことん経営のことを勉強しまくりました。

たくさんの本や、ビジネススクール、カフェ開業実例も勉強して今があります。

しかし、そう簡単には利益が出るようにしてくれないのが世間様です。

開業1年目はとにかく毎日がハーフマラソンを走ったくらいの疲労感で。。(私の趣味がマラソンなものでたとえてみました)

それでも稼ぎはめっちゃ少なかったです。

しかし必死に頑張っているといいこともあります。

有名ブロガーの方が来店して記事を投稿してくれたり、某タレントさんが来店してくれたり。

そして、売り上げは右肩上がりに変化していき安定した経営ができるようになったのが2年目からです。

2年目からは空き時間に別のお仕事をするようにして売り上げ(収入)を増やすようにしました。

別のお仕事というのは「株式投資」ですが。

「株式投資」の話はかなり脱線するのでまた別の機会に。

「カフェ経営」のみではやはり従業員の雇用を守るのは大変です。

カフェ経営での収入は1年目は週五日働いているアルバイトの方より少ないと思います。

お店で雇用しているアルバイトより収入が少ない現実。悲しくなりますね。

しかし必死で頑張ればいずれは雇用されていた(サラリーマン、OL)時代よりもっと稼げるようにもなれますので安心してください。

インターネットで「起業 40代」と検索すると

アイデア次第で成功はつかめる!などもありますが

その他の記事を読むと納得する内容が書かれていました。

ビジネス本を鵜呑みにしない。

「大きな夢」を見ないことです。

「ホームランを狙うのではなく、毎日ヒットを打ち続ける」ことが大事です。

「カフェ開業」は大きな夢ではないから、だから大丈夫!なんてことありません。

「たこ焼き屋」「焼き芋屋」「靴磨き屋」「立ち食いうどん屋」すべてビジネスです。

開業ははっきり言って誰でもできますが「利益」を出すのはどれでも大変です。

利益を出すにはどのようにすればよいのか、たくさんのカフェ開業事例などや、カフェ経営者などからアドバイスをもらいながら

「カフェ開業」を目指してください。

全国にはたくさんの40代からの「カフェ開業」の方が存在します。

従業員を雇用せずにうまくカフェ経営を行っているお店の実例も含めて

その中でも気になるお店を紹介します。

ぜひカフェ開業を考えている方は実例をたくさんインプットしてどのようにすれば、廃業しないカフェ経営ができるか勉強してくださいね。

 

1、40代でカフェ開業「山中にたたずむ隠れ家カフェ」

糸CAFE (愛知)

糸カフェ オーナー 亀澤里美さん
2人の子を持つ母。主婦業・育児と平行しながら、自宅でパン教室を開き、イベントで手作りマフィンを販売していた。額田郡幸田町にある人気店「CafeOpen」で2年間の勤務を経て、2016年4月に『糸CAFE』をオープン。

40代で開業して良かったこと
娘の世代に近い大学生に、子育て中のママ、おばあちゃんまで。自分がいろいろな経験をしてきたからこそ、幅広い年代・立場のお客様と自然体で会話が弾みます。

40代で開業して大変だったこと
飲食経験が浅く、適正な原価率や値段設定をつかむまでに苦労しました。また、オーナーになったことで人を雇うことの難しさ、責任を実感しています。

1-1、店づくり|非日常へ誘う、独自の世界観

昭和の土産物店を改装し女性のための隠れ家に

愛知県蒲郡市の自然豊かな国立公園に位置する形原温泉郷。

小さな看板を頼りに山道をさらに奥に進むと1件のカフェにたどり着く。

市内に暮らす主婦の亀澤里美さんが2016年4月に開業した『糸カフェ』。

屋号に込めた「様々な糸でつながるように」との願い通り空き家だったこの場所に新たな息吹をもたらしている。

昔から手作りや食べることが大好きで主婦業の傍ら自宅でパン教室を開きイベントでお菓子を販売するなど活動を続けてきた亀澤さん。

数年前自宅の一角でカフェを始めようと動き出したところ建物の利用申請が思うように通らず半ばあきらめかけてしまう。

そんな時に縁あって紹介されたのが現在の物件だ。

ガーデン施工を生業にする知人が気に入り購入して少しずつ改装を進めていた古い土産物店。

亀澤さんが店を始めるにあたり賃貸契約で資金面の負担が少ないことも理想的だった。

”ここしかない”と即決すると、その後はトントン拍子に店づくりが進行。

「女性が一人で訪れ、思い思いの時間を過ごせる場」をテーマに天井から木の根をつるすなど、森の地下へ迷い込んだような非日常的な世界観が生まれた。

1-2、メニュー作り|笑顔を生み出す、手作りのおいしさと満足感

充実の食事と空間でファン拡大、さらなるステップアップへ

店づくりの原動力になったのが「誰もが笑顔になって帰ってほしい」という想い。

そのためにはおなかを満たすおいしいものが欠かせないと考えた。

メニューは定食スタイルの食事セットに、マフィンやチーズケーキなどの手作りおやつ、そしてドリンクには自家製ソーダや糸カフェブレンドのハーブティーなど、自身が納得できるものをセレクト。

中でも多くのリピーターが目当てにするのが看板メニューの「糸定食」。

肉や魚のメイン料理に、スープ、副菜数種、ごはん、果物、お茶と豊富な品数で1100円。

新鮮で安く手に入る旬の食材で原価率を抑えつつ盛り付けや料理法を工夫しながら満足感ある内容に仕上げている。

1-3、ファンづくり|異業種ショップの誘致や、きっかけ作りにSNSも活用

オープン以来、集客方法はほぼ口コミのみ。

イベント出店時代からのファンが店を訪れるなど徐々に評判が広まっていった。

また来店のきっかけづくりになればとSNSも積極的に活用。

和室は貸し切りに対応し子連れのママさんグループなど客層が拡大。

さらにカフェの上階はレンタルスペースとして洋服のセレクトショップを招き入れ、下階にも物販ショップがオープン予定。

「自宅カフェという当初の想定から大きく変わりまいたが、結果的に良い方向に進んだと思います。店を持つことで自分の好きなような世界観を作り込み仕事と家庭の切り替えもきっちりできます。また、賃貸契約のため”だめならやり直せばいい”と開き直って挑戦できるのもメリット。これからも変化を恐れずに進んでいきたいです」(亀澤さん)

まとめ

店づくり

国定公園に位置する温泉郷の中にあるということで『糸カフェ』目的に来店するお客様が多いと思いますが。
『糸カフェ』目的のお客様に来ていていただいて必ず「来てよかった」と思っていただけるお店のコンセプト『非日常へ誘う独自の世界へ』は素敵ですね。
内装に関しましても本物の木の根を使ったランプシェードなど地中にもぐりこんだような不思議な感覚につつまれます。

メニュー作り

手の温もりを感じる作家さんの器を使うことでお野菜の新鮮度や手作り感が演出出来ていて、Instagramにもとても写真映えするメニューになっています。

ファンづくり

開業前からコツコツ続けていたパン教室やお菓子販売のお客様がついているのはとても集客としては大きいですね、開業すぐからリピーターはつかないですが開業前からの活動がカフェのお客様としてつながるのは大きいです。
カフェ開業を目指している人はまずは自宅でのカフェ教室などしながらコツコツと自分のファンを増やしていきましょう。
カフェ開業すぐにファンが出来ているというのは集客するうえでとても良い戦略です。
そして、空きスペースで異なるジャンルのショップを誘致してカフェ客以外の来店促進して認知度を上げているところも集客戦略のお手本になります。
アイドルタイムなどに異なるジャンルのショップを誘致して場所貸しをするなども良いかもしれませんね。

ちなみに、当社が運営する新大阪 カフェ&ビアテラス カリフォルニアカフェもお店の前でマルシェを開いてカフェ目的のお客様以外にもアピールしてきました。


空き時間に何か行うことでお店の認知度が上がりのちにお店のお客様になっていただけるかも。
なにか対策はしたいですね。

(参考資料 NAGOYAMAG |CAFERES 2018年8月号)

2、40代でカフェ開業!「約20年かけて蓄積した、幅広い経験をカタチに」

sozai&wine スーリアン (兵庫)

sozai&wine スーリアン オーナー 千葉恵美子さん
アパレル系のOLを5年経験後、食に関わりたいと思いお菓子教室の助手を2年務める、その後は神戸のブーランジェリー「コム・シノワ」に10年勤務。食関連のアルバイトを経て、神戸の「弓削牧場」で4年間販売や調理を担当したのち独立。

40代で開業して良かったこと
これから10,20年と自分のペースで働ける喜びがあります。女性が開業しやすい環境が整ってきたこのタイミングに動けたこともよかったと思います。

40代で開業して大変だったこと
今までお世話になった方々に、経験を生かして恩返しできるかというプレッシャーを感じます。また一人で営業するため、けがや体調管理への不安はつきもの。無理をしないことも大切だと考えています。

2-1、店づくり|9坪の空間を有効的に使い、オペレーションのしやすさを追求

「無理をしすぎない」をモットーにこれまでの経験を生かして開業

”食”に関わりたいとOLを辞めて飲食業界へと足を踏み入れた千葉恵美子さん。

神戸『コム・シノワ』ではパンの販売、配達、事務、製造と幅広く経験、その後アルバイトで入った店で惣菜の調理を手伝い、最後に経験を積んだ『弓削牧場』でも販売を経て、厨房で調理に携わった。

「いつかは独立を」そんな思いを胸に抱きつつ、2018年5月1日に店を構えたのは「いろんなタイミングが重なった」から。

長年経験したことを表現したいという気持ちと、ここ5,6年で女性がお店を持ちやすくなったことがつながった結果だ。

「10年前だったらまだ女性が起業するのは難しい時代だったと思うのです。でも今はかなり環境が整ってきました。女性がお金を借りやすい自治会の制度があったり、小麦の仕入れも10㎏の小口ロットが出ているので女性でも運びやすく、収納スペース的にも助かっています」

物件を探し始めたのは開店する2か月半前。その1ヵ月後には工事がスタート4月下旬の引き渡しからオープンまでは1週間だった。

メニューは2日前に決定したがこれまでの調理経験やレシピのストックから焦りはなかったという。

「1人で営業することが前提なので無理はしないでおこうと、お待たせしないで提供できるメニューがほとんどです」

 

2-2、メニュー作り|一人営業でも待たせず提供できることを重視

作り置きが可能なピクルスや惣菜、生ハムを盛り合わせるおつまみセットや、調理がシンプルなクロックムッシュ、温めなおして提供するシチューなどを用意している。

半年前まで働いていた『弓削牧場』のフロマージュ・フレを前菜に使ったり、畑の見学にも足を運んだ『しんぺ~農園』から取り寄せた野菜を料理やパンに盛り込むなど、経験を生かした食材選びもクオリティーが高くじわじわとファンが増えているようだ。

2-3、ファンづくり|女性をターゲットに昼からお酒を楽しめる設定

屋号に「sozai&wine」と掲げている通りワインやクラフトビールを主役にしていますが、パンを焼きたいという想いも強く、開業時は10時から夕方までの営業時間に設定した。

開業から一か月間反応をうかがったところ、チョイ飲みを楽しむ地元の客層が多いことを把握し金曜土曜日のみは20時まで営業することに変更した。

メニューは基本同じだが夜のために塩味のきいた甘くないケーキを焼くなど新メニューも試みている。

「元々大きくは”働く女性の癒しの場所になれば”というコンセプトがありましたが、実際には70代の男性のお客様がお昼にパンとビールを楽しまれることも。予想外の光景も楽しんでいます」とオーナーの千葉さん。

ゆったりと柔軟に地域に寄り添っていこうという思いだそうです。

開業を目指す人へのアドバイスを求めてみた。
「いろんな人のアドバイスを聞くと勉強になります。クラフトビールのタップ、マルシェの存在や、小ロットの粉があることも教えてもらいました。また開業資金についても女性向け制度を把握できました。準備期間に悩んだことも、経験を積んだ方々に聞いてもらうことで解決できたのは心強かったです」。

まとめ

店づくり

効率よく動けるように厨房機器を配置。パンの仕込み、料理の調理が同時進行できるようにしている。
飲食店であることがよりわかりやすいように、外からカウンターが見えるカウンターに自家製パンやケーキを並べている。
外から見て何の店なのかわかるようにしているので始めてくるお客様もとても入りやすい雰囲気にいています。


メニュー作り

店内の雰囲気からイタリアンやフレンチなどイメージをしてしまうがオーナーの千葉さんは「おつまみプレートなどには一品は何かしら和食を盛りほっこりしてもらえたら」と話す、この日も「ひじきの煮物」が添えられていた。
店内奥のワイン棚もセルフで選んでもらいやすいようにボトルにワインの名前やブドウ品種、価格のプレートを下げていてお客に対する気遣いが見えてくる。

 

(参考資料 CREA(クレア)|CAFERS(カフェレス)2018年8月号)


分かりにくい点、ご質問などありましたら、お気軽にお問い合わせください。→こちらをクリック

最後まで読んでいただきありがとうございます。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*